敏感肌・アレルギーがある人でもヘナは大丈夫?

「カラーをすると頭皮がピリピリする」
「美容室で染めると、かゆみや赤みが出ることがある」
「市販の白髪染めを使ったら、肌荒れしてしまった」

そんな経験をお持ちの方にとって、「髪を染めること」自体がストレスになっていませんか?

でも、白髪が気になってきたら、何かしらのケアは必要…そんなジレンマの中で、近年注目されているのが「ヘナカラー」です。今回は、「敏感肌・アレルギー体質でも、ヘナなら安心なの?」という疑問に、自然由来の視点と正しい情報をもとにお答えします。

ヘナとは?〜ただの植物ではない「薬草」の力〜

ヘナは、インドや中東で育つ「ローソニア(ローソニア・アルバ)」という植物の葉を乾燥・粉末にしたもの。
葉に含まれる「ローソン(lawsone)」という成分が、髪や皮膚のたんぱく質(ケラチン)と結びついて、オレンジ〜赤茶系に自然に染まります。

でも、ヘナのすごいところは「色をつける」だけではないという点です。


ヘナは古代から薬草としても扱われ、インドの伝統医学「アーユルヴェーダ」では、万能薬草として体や心のケアに使われてきました。

ヘナには以下のような作用があります。

  • 殺菌・抗炎症作用(かゆみや炎症の緩和)
  • 止血や湿布の効果(皮膚トラブルへの対応)
  • 緊張をやわらげるリラックス効果

頭皮環境が整え毛穴をきれいに保ち、髪にはハリ・コシ・ツヤを与え、まるで染めながらトリートメントしているような感覚になる方も多いのです。

敏感肌・アレルギーの方でも使えるの?

結論から言うと、正しいヘナ製品を選べば、敏感肌の方にもやさしい選択肢になります。

通常のカラー剤(白髪染めやファッションカラー)には、以下のような化学成分が使われています。

  • ジアミン(パラフェニレンジアミン):強い発色を可能にしますが、アレルギーの原因物質として知られています
  • 過酸化水素水:髪を明るくするために使われますが、頭皮に刺激を与えることもあります

一方、100%天然のピュアヘナには、これらの化学成分は一切含まれていません。
だからこそ、「これまで白髪染めでトラブルがあったけれど、ヘナにしてから安心して染められるようになった」という声が増えているのです。

ただし、すべての“ヘナ商品”が安全とは限りません

ここで注意しておきたいのが、「ヘナ」と書かれている商品がすべて天然で安心かというと、そうとは限らないということ。

市販のヘナの中には、以下のような成分が含まれているものもあります。

  • ジアミン(PPD)
  • ピクラミン酸
  • ダイヤモンドグリーン(化学色素)

これらは、染まりを早くしたり色味を濃くするために使われる化学成分で、肌への刺激やアレルギーのリスクが高まります。

安心して使えるヘナ製品を選ぶポイント

・ 成分表示をチェックする

「ヘンナ(葉)」や「インディゴ(ナンバンアイ葉)」など、植物名のみが記載されているものが理想です。
「ジアミン」や「ピクラミン酸」など含まれていないか、メーカーに問い合わせるなどして確認することをお勧めします。

・色の出方に“即効性”を求めすぎない

天然のヘナは、ゆっくりと優しく染まるのが特徴です。
短時間でしっかり染まるとうたっている製品には、化学染料が混ざっている可能性があります。

・ 必ずパッチテストを行う

天然でも、体質によってはまれに反応が出る方もいます。
必ず、使用前には腕の内側などでパッチテストをしてから使用しましょう。

敏感肌の方にこそ知ってほしい、ヘナの“安心ポイント”

ヘナが安心と言われる理由のひとつが、自然由来のものだからです。その中でも、とりわけ質の良いヘナがAAAランクヘナになります。
このAAAランクのヘナは、ただ育てて粉にするだけでは認定されません。

農薬や化学肥料を使わずに育てることはもちろん、
染まりを決める色素成分(ローソン)の含有量
・砂や茎などの不純物が入っていないか
・重金属や細菌、化学物質が混ざっていないか

など、いくつもの厳しい検査をすべてクリアしたものだけがAAAランクとして認定されます。だからこそ、敏感肌の方や頭皮がデリケートな方でも、安心して使える“天然のカラー剤”として選ばれているのです。

AAAランク以下のものになってくると、例えオーガニックと表記があっても、砂や茎などの不純物が入ってる可能性があるので、ヘナをやってみたい方は、AAAランクのヘナを使用されることをお勧めいたします。

まとめ:安心できる白髪ケアを、ヘナで

ヘナは「染める」という目的だけでなく、髪や頭皮をいたわりながら整える、植物の恵みそのものです。
敏感肌やアレルギーでお悩みの方にとって、ヘナは「染めることをあきらめなくていい」という、新しい可能性をくれる存在となるでしょう。

ただし、市販品の中には化学成分が混ざった“なんちゃってヘナ”もあるため、必ず成分を確認し、信頼できる美容師や販売元から購入することが大切です。

せっかく頭皮や髪、身体に良い選択としてヘナを使っていても、品質の悪いもの、あれこれ混ぜられたヘナだと効果が半減するどころか、頭皮や身体に悪く働いてしまう可能性もあります。安心できる白髪ケアを探しているなら、ぜひ「本物のヘナ」に触れてみてください。
自然の力が、髪も心も、きっとやさしく整えてくれるはずです。

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